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食料品の消費税1%はいつから?どう備える?|閣議決定の中身と、浮いた分の回し方

食料品の消費税、8%から1%へ。いつから?どう備える?
rocky-enrich

最終更新: 2026年10月/最終確認: 2026年10月1日(2026年9月15日に閣議決定された大綱の内容を追記しました。法律はまだ成立していません)

こんにちは、ロッキーです。

手取り12万円(基本給14万円)からスタートして、固定費の見直し→先取り貯金→NISAの順番で、貯金500万円を作った元公務員です。

2026年8月5日、政府が臨時閣議で食料品の消費税を8%から1%に引き下げる基本方針を決定しました。

ニュースを見て「え、食費が安くなるの?」と思われた方も多いと思います。私もそうでした。

ただ、調べていくうちに、大事な前提が3つあることが分かりました。

  • 決まったのは政府の方針までで、法律はまだ成立していません
  • 始まるとしても2027年4月から。いまの買い物の値段は変わりません
  • 対象は外食とお酒を除いた飲食料品です

この記事では、この3つを整理したうえで、自分の家計だと年いくら浮く可能性があるのかを、家計簿から計算する方法までお伝えします。

この記事でわかること

  • 8月5日に決まったこと・決まっていないこと(ここを混ぜている記事が多いので、最初に整理します)
  • なぜ0%ではなく1%なのか(実はきちんとした理由があります)
  • 年いくら浮く?のつかみ方(電卓ひとつと早見表でできます)
  • 2027年4月まで、待っている間に何をしておくか

結論|8月5日に決まったこと、まだ決まっていないこと

まず、いちばん大事なところから。

区分内容
✅ 決まったこと飲食料品の消費税率を8%→1%にする政府の基本方針(2026年8月5日 臨時閣議で決定)
✅ 決まったこと実施は2027年4月1日から2年間(2029年3月31日まで)。期間終了後は8%に戻す方針
✅ 決まったこと対象は軽減税率の対象になっている飲食料品。外食と酒類は対象外(10%のまま)
⚠️ まだ決まっていない法律はまだ成立していません。2026年9月15日に政府が大綱を閣議決定し、これから国会に法案が出される予定です
⚠️ まだ決まっていない残る1%相当を戻す給付(「就業者負担軽減支援金」・2027年4月に制度が始まる予定)の、具体的な金額と、対象になる所得の線引き
⚠️ まだ決まっていない財源の内訳。赤字国債(特例国債)に頼らず、補助金や租税特別措置の見直しなどで確保し、2027年度の予算編成の中で結論を出すとされています(2年間で10兆円規模の減収見込み)

(出典: 時事ドットコム「消費減税方針を閣議決定 食品1%、来年4月から2年間」/日本経済新聞「食品消費税27年4月から1%、政府が午後決定へ」/⚠️の3行は、内閣官房「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」(2026年9月15日閣議決定)で更新)

ここでいちばん強調しておきたいのは、「閣議決定」は「法律が成立した」という意味ではないということです。

8月5日の閣議決定は、政府としての方針を固めた段階です。その後、2026年9月15日には、その具体案である大綱を政府が閣議決定しました(くわしくは、この章の最後の追記に書いています)。これから法案を国会に出して、可決されて、はじめて制度になります。このあと内容が変わる可能性は、まだ残っています。

ネット上には「食料品の消費税が1%に決定!」という見出しが並んでいますが、いまの正確な言い方は「1%にする方針が決まった」です。

ちなみに、消費税が導入された1989年以来、税率が引き下げられるのは初めてになります。上がる話ばかり聞いてきた身としては、そこは素直に驚きました。

【2026年10月1日 追記】9月15日の大綱で決まったこと・まだのこと

2026年9月15日、政府は「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」を閣議決定しました。8月の方針から、はっきりしたことと、まだ決まっていないことを並べます。

区分内容
✅ 決まったこと期間は2027年4月1日から2029年3月31日までの2年間。税率は国と地方を合わせて1%(国0.78%+地方0.22%)
✅ 決まったこと対象は、いま軽減税率(8%)の対象になっている飲食料品で、範囲は変えない。外食とお酒は10%のまま、持ち帰りや出前は1%の対象
✅ 決まったこと新聞(週2回以上発行の定期購読)は、今回の引き下げの対象外で8%のまま
✅ 決まったこと残る1%分を戻す給付は「就業者負担軽減支援金」という名前で、2027年4月に制度が始まる。対象は中低所得の働く人で、個人単位・年1回の支給。2027・2028年度の総額は、飲食料品の消費税1%分の範囲
⚠️ まだ決まっていない支援金の具体的な金額と、対象になる所得の線引き(下限と上限)
⚠️ まだ決まっていない2027・2028年度の財源(2027年度の予算編成の中で結論を出す)
⚠️ まだ決まっていない法律の成立(大綱は、法案を出すための政府の決定です)

通販や定期便を使っている方は、ひとつ注意があります。2027年1月1日より前に結んだ定期便の契約で、4月1日より前に代金を払っている分(たとえば1年分を先払いして毎月届くもの)や、1月1日より前に販売条件が示されていて4月1日より前に申し込んだ通信販売は、4月1日以後に届いても8%のままになります。年払いの定期便を契約・更新するときは、この時期を少しだけ意識しておくと安心です。

お店の値札にも、ひとつ注意点があります。2027年2月1日から5月31日までは、値札の貼り替えがすぐに間に合わないお店のために、税込価格を8%と1%のどちらで表示してもよい特例が予定されています(実際の支払額と勘違いさせないための掲示が条件です)。この時期は、値札とレジでの支払額が違うことがあると覚えておくと、慌てずにすみます。

支援金の受け取り方も、方向性が示されました。公金受取口座(国の給付金を受け取るために、マイナンバーとひもづけて登録しておく口座)を登録していて、対象になることと金額がはっきりしている人は、市町村が申請なしで認定するのを原則とするとされています。あわせて、税金がかからないくらい所得が少ない人にも確定申告を呼びかけることや、自分で支援額を計算できるウェブサイトをつくることも予定されています。法律が成立すればの話ですが、公金受取口座をまだ登録していない方は、いまのうちに登録を考えておくと、受け取りで慌てずにすみそうです。

個人事業主の私が支援金の対象になるかどうかは、事業の所得をどこまで「働いて得た所得」に数えるかがまだ決まっていないため、いまは分かりません。

(出典: 内閣官房「飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に関する大綱」2026年9月15日閣議決定/国税庁「消費税率引下げに当たり、各種の特例が設けられます」2026年9月)

なぜ0%じゃなく1%なのか

「実質ゼロにするなら、最初から0%にすればいいのでは?」

正直、なぜ0%じゃないんだ、と最初は思いました。調べてみると、政府側の説明が出てきました。

レジのシステム改修に必要な期間の差です。このように説明されています。

税率を0%にすると、POSレジのシステム改修に約1年かかるとされています。既存の税率区分の数字を書き換えるだけでは済まず、作り替えに近い対応になるためです。一方、1%であれば「税率の数字を差し替えるだけ」で済むため、5〜6か月で対応できる、というのが政府側の説明でした。

だから0%ではなく1%。「早く始めるための1%」というわけです。

そして、残った1%相当の税収は、中低所得の働く人への現金給付に回して「実質ゼロ」にする、というのが政府の方針です。給付は「就業者負担軽減支援金」という名前で、2027年4月に制度が始まる予定です。ただし、具体的な金額と、対象になる所得の線引きは、まだ決まっていません(2026年9月15日の大綱の時点)。

ただ、白状すると、このように説明されても、私の頭ではなかなか理解ができていないというのが実情です。では、1%であればレジの改修に1年かからずに済むのか。そこは素人には確かめようがありません。考えても仕方のないところなので受け入れるしかないのですが、複雑な気持ちは残っています。

対象は「外食とお酒を除く」飲食料品です

ここも見落とされやすいところです。

今回の引き下げの対象は、いま軽減税率(8%)が適用されている飲食料品。ですから、次のものは対象外で、10%のままです。

  • 外食(レストラン、フードコートなど、その場で食べるもの)
  • 酒類(ビール、日本酒、ワインなどのお酒)

逆に、スーパーやコンビニで買う食材、お弁当やお惣菜の持ち帰り、宅配のお弁当などは、軽減税率の対象です(国税庁「消費税の軽減税率制度」)。

なぜこれが大事かというと、次の計算のときに、この線引きを間違えると答えが変わってしまうからです。家計簿の「食費」をまるごと計算に使うと、外食とお酒の分だけ多く見積もることになります。

なお、9月15日の大綱では、対象品目の範囲はいまの軽減税率と同じにすることと、定期便や通信販売の一部の経過措置が示されました(くわしくは上の追記に書いています)。ただし、法律が成立するまでは確定ではありません。

自分の家計だと年いくら浮く?|2ステップと早見表

お待たせしました。ここからが本題です。

平均値の話をされても、自分の家計に当てはまるかは分かりませんよね。なので、あなたの家計簿の数字でそのままつかめる形にしました。電卓ひとつ、2ステップです。

ステップ1:食費から「外食」と「お酒」を引く

まず、1か月の食費から、外食代とお酒代を引きます。残ったのが、今回の引き下げの対象になる金額です。

私は家計簿を5年以上つけていて、食料品と外食は分けて記録しているので、この計算はすぐに出せました。ただ、分けていないとできない話ではありません。

食費をひとまとめで記録している方、家計簿をつけていない方は、直近1か月分のレシートやクレジットカードの明細を見て、合計から外食とお酒の分を引くだけでも見当はつきます。それも大変であれば、今月のひと月だけ「食料品」と「外食」を分けてメモしてみるのも手です。1円単位まで合わせる必要はありません。おおよその金額さえ分かれば、このあとの計算は十分に成り立ちます。

(記録そのものが続かない、という方は家計簿が続かない人へ|固定費と大きな支出から始める3ステップに、負担を最小にするやり方を書いています)

ステップ2:年間の金額にする

ステップ1の金額に12をかけます。ボーナス時期やお正月で、食費は実際にはもう少し増えると思います。ただ、どの程度増えるかまで正確に出すのは難しいので、少し足して多めに見積もっておくと安心です。

浮く金額は、早見表で目安をつかんでください

年間の金額が出たら、浮く金額はざっくり「支払額の約6.5%」です。細かく計算するより、下の早見表で目安をつかむほうが早いと思います。

1か月の食料品代(外食・お酒を除く・税込)1年間で浮く金額の目安
30,000円約23,000円
40,000円約31,000円
50,000円約39,000円
60,000円約47,000円
75,000円約58,000円
90,000円約70,000円

参考までに、総務省の家計調査(2025年平均)では、二人以上の世帯の食料費は1か月あたり94,895円。このうち外食が16,563円、酒類が3,784円なので、引き算すると約74,500円になります。表の75,000円の行、年間で約5万8千円が目安ということですね(総務省統計局「家計調査報告(家計収支編)2025年平均」)。

年5万8千円。決して小さくない金額です。

そして、この計算のいちばんの収穫は、浮く金額そのものではないと思っています。自分が食料品と外食にいくら使っているかを、把握できることです。ここが見えると、減税を待たなくても、自炊を少し増やす・お酒の頻度を見直すなど、今日から動けるようになります。

ただし、これは減税分がまるごと値札に反映された場合の話です。実際には、次の話も一緒に見ておく必要があります。

この減税が効きにくい人もいます

先に正直なところをお伝えしておきます。次のような方は、思ったほど恩恵を感じられない可能性が高いです。

  • 外食の割合が高い方(外食は対象外で10%のまま。自炊が中心の方ほど効きます)
  • お酒をよく飲む方(酒類も対象外です)
  • もともと食費を絞っている方(減税額は支払額に比例するので、食費が少ないほど浮く額も小さくなります。月3万円なら年2万3千円ほどです)

3つ目は、書いていて少し複雑な気持ちになった部分でもあります。節約を頑張ってきた人ほど、減税で戻ってくる額は小さい。これは制度の仕組み上そうなる、というだけの話ですが、知っておくと期待値の置き方が変わると思います。

⚠️ ここは冷静に:値上げのペースのほうが速いかもしれません

同じ家計調査に、気になる数字があります。2025年の食料費は、金額では前年比5.5%増、実際に買えた量では1.2%減。「同じだけ払っているのに、買えるものは減っていた」ということです。

今回の減税で戻ってくるのが、支払額の約6.5%相当(8%→1%になると、税込の支払額に対して減るのは7÷108=約6.5%、という計算です)。食料品の値上がりが年6.5%を超えるペースで続けば、浮いた分は物価上昇に吸収されます。

実際、2026年9月の食品値上げは4,965品目と、今年いちばん多い月になりました(帝国データバンク・2026年9月30日発表)。9月の値上げと新米の話は別の記事で詳しく書いていますが、減税を待つ一方で、値上げも同時に進んでいるというのが正確な現在地だと思います。

読者さん
読者さん

じゃあ、期待しないほうがいいってこと?

ロッキー
ロッキー

そうではありません。「浮く分をあてにして支出を増やさない」というだけです。年5万8千円が浮いたとして、それをそのまま生活費に溶かすのか、貯金や投資に回すのか。決めておくかどうかで、2年後の結果はまったく変わります。

値上げ側の話(2,566品目・固定費で守る考え方)は、値上げ2,566品目でも慌てない|手取り12万時代の固定費防衛術にまとめています。

専門家からは、こういう指摘も出ています

賛否のある話なので、この記事では政治的な立場には踏み込みません。ただ、家計に関わる論点として知っておいたほうがいい指摘があるので、出典つきで紹介しておきます。

野村総合研究所の木内登英氏は、この方針について次のような点を挙げています(「食料品の消費税率引き下げが閣議決定」・2026年8月6日)。

  • 消費税率引き下げの恩恵は、高所得者により多く及ぶ(食費の絶対額が大きいほど減税額も大きくなるため)
  • 年5兆円規模の安定財源の確保は事実上難しいのではないか
  • 2年後に税率を元へ戻す政治的ハードルは高く、なし崩し的に恒久減税になるリスクがある

これはあくまで一人の専門家の見方であって、決まった話ではありません。ただ、「2年で終わる予定の措置」として設計されているという点は、家計の計画を立てるうえで押さえておいて損はないと思います。

2年後に8%へ戻る前提で考えるなら、浮いた分は生活の水準を上げるのではなく、貯める・投資するほうに回しておく。私はそうするつもりです。

2027年4月まで、何をして待つか

最後に、いちばん現実的な話をさせてください。

この制度が始まるのは、早くても2027年4月1日です。しかも法律はまだ成立していません。

待っている間の家計は、いまと何も変わりません。

私が今回のニュースでいちばん強く思ったのは、そこでした。減税の話はうれしいのですが、それを待つ姿勢でいるあいだ、家計は1円も改善しないんです。

私は元公務員で、給料から税金が自動的に引かれる立場でした。個人事業主になって確定申告を自分でやるようになってから、税金が急に「自分ごと」になったという感覚があります。ニュースの税制の話を、他人事として流さなくなったんです。

そのうえで思うのは、税制は自分では動かせないけれど、固定費は今日動かせるということでした。

  • スマホ代を月3,000円下げる → 年36,000円。今日申し込めば、来月から効きます
  • 使っていないサブスクを2つ解約する → 年間で数万円

さきほどの試算で出た「減税で年5万8千円」と比べてみてください。固定費の見直しで手が届く金額と、そう変わりません。しかも、こちらは国会の審議も法案の成立も待たなくていい。

減税は、来たらうれしいボーナスくらいに考えておく。土台のほうは、自分の手で先に整えておく。この順番でいるのが、いちばん振り回されずに済むと思っています。

具体的な固定費の見直し方はこちらの記事にまとめているので、あわせて読んでみてください。

まとめ

  • 2026年8月5日、飲食料品の消費税を8%→1%にする基本方針が閣議決定されました。ただし法律はまだ成立していません
  • 実施は2027年4月1日から2年間の予定。対象は外食とお酒を除く飲食料品です
  • 0%ではなく1%なのは、レジの改修期間の差(0%は約1年、1%なら5〜6か月)。早く始めるための1%です
  • 年いくら浮くかの目安は「食料品代(外食・お酒を除く)×12か月×6.5%」。二人以上の世帯の平均で年約5万8千円です
  • ただし食料品の値上がりが年6.5%を超えれば、浮いた分は吸収されます。浮いた分で生活水準を上げず、貯金・投資に回すのがおすすめです
  • 減税が始まるまでのあいだ、家計は自動的には良くなりません。固定費の見直しなら今日から効きます

減税のニュースは、久しぶりに前向きな話でした。だからこそ、「いつから・いくら・自分の場合は」まで自分の手で確かめておくと、期待しすぎることも、逆に見落とすこともなくなります。

まずは今日、直近1か月の食費から外食代とお酒代を引いてみてください。その数字を12倍して、早見表に当てはめる。出てきた金額が、あなたの家計にとっての2027年4月の大きさです。そして、その分の行き先——貯金か、投資か——まで決めておけば、この減税は待つだけのニュースではなくなります。

9月15日の大綱で決まったことは、記事の前半に追記しました。法律が成立したら、また追記します。


参考にした資料

※この記事は2026年8月時点の情報をもとに、2026年9月15日の大綱の内容を追記しています(2026年10月1日)。法案はまだ成立しておらず、内容が変わる可能性があります。最新の状況は政府・国税庁の公式発表をご確認ください。

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